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実績・事例 Published on 2021/03/11

シークレット花火 空撮

依頼内容

今回は、シークレット花火の撮影のために、地表から高度400m(海抜高度595m)での空撮のご依頼を対応しました。

法規制

航空法

<高度150m以上の飛行>
有人航空機の最低安全高度との関係から、無人航空機は原則150メートル以上での飛行はできず、飛行させるためには許可が必要になります。
無人航空機を150メートル以上の空域において飛行させることを制限している理由は、航空機(人が乗って航空の用に供することができる飛行機、回転翼航空機、滑空機、飛行船など)と深く関係しています。
航空法は「航空機は、離陸又は着陸を行う場合を除いて、地上又は水上の人又は物件の安全及び航空機の安全を考慮して国土交通省令で定める高度以下の高度で飛行してはならない」(81条)として最低安全高度を定めています。そして省令では、➀人又は家屋の密集している地域の上空、➁人又は家屋のない地域及び広い水面の上空、➂そのほかの地域の上空に分類して次のように規定されています(174条)。

➀人又は家屋の密集している地域の上空:
航空機を中心として水平距離600メートルの範囲内の最も高い障害物の上端から300メートルの高度

➁人又は家屋のない地域及び広い水面の上空:
地上又は水上の人又は物件から150メートル以上の距離を保って飛行することのできる高度

➂そのほかの地域の上空:地表面又は水面から150メートル以上の高度

詳細についてはこちらをご参照ください。
高度150m以上飛行:https://academicworks.jp/regulation/78

 

<イベント上空飛行>
本来、花火大会はイベントに該当します。
しかし、シークレット花火は、イベントに該当しませんのでイベント上空飛行の承認は不要でした。
以下、参照。

多数の者の集合する催し」とは、特定の場所や日時に開催される多数の者の集まるものを指します。
どのような場合が「多数の者の集合する」に該当するかについては、催し場所上空において無人航空機が落下することにより地上等の人に危害を及ぼすことを防止するという趣旨に照らし、集合する者の人数や規模だけでなく、特定の場所や日時に開催されるものかどうかによって総合的に判断されます。

具体的には、以下のとおりとなります。
・該当する例:法律に明示されている祭礼、縁日、展示会のほか、プロスポーツの試合、スポーツ大会、運動会、屋外で開催されるコンサート、町内会の盆踊り大会、デモ(示威行為) 等
・該当しない例:自然発生的なもの(例えば、信号待ちや混雑により生じる人混み 等)

法令上の手続

航空法

ドローンに関する航空法を管轄している行政機関は国土交通省ですが、航空法137条及び航空法施行規則240条40号の2及び240条の2により国土交通大臣の権限を空港事務所長に委任しております。
したがって、150m以上の飛行許可申請は管轄の空港事務所長に対して行うことになります。
許可を取得するためには灯火を装備するなどの要件があります。高度150m以上の場合は、風速が速いため、航空局の標準マニュアルでは飛行させることができません。飛行マニュアルの風速に関する規定を変更する必要があります。
許可申請は管轄の空港事務所長に対して、飛行開始予定日の10開庁日前までに申請しなければいけません。

弊所に対応

今回、下記機関と調整いたしました。

<高度150m以上の許可について>
・新千歳空港事務所
・札幌航空交通管制部管制事務室
・旭川駐屯地

高度150m以上の飛行許可は、飛行場所によって調整する機関や調整数が異なってきます。今回の飛行場所では、新千歳空港事務所、札幌航空交通管制部管制事務室、旭川駐屯地の3か所でした。

また、今回の飛行内容はイベント上空に該当しませんでしたが、そもそもイベント上空飛行の承認が必要かどうかの判断も必要となります。

イベント上空や高度150m以上の飛行を検討の方はお問い合わせください。

academic worksドローン規制担当
TEL:03-5318-9046(平日10:00-17:00)

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「実績・事例」

弊社では「地表からの高度:1200m、海抜高度:2188m」の対応実績がございます。高度が上がるほど、有人機との衝突の危険性が増すため、関係機関との細かい調整が必要になります。